【編集長が最近思うこと】吹奏楽部の新入生勧誘活動と地域社会との関係の話




こんにちは!

Wind Band Press編集長の梅本です。

この編集長コラムでは、最近気になることや、経験上何か役立ちそうなことなんかを、ちょこちょこと書いていきます。

僕はGoogleカレンダーで毎日のタスク管理をしていて、今日はストアの「WBP Plus!」のブログを書くというタスクがあったので書いてみたのですが、よくよく考えると「この内容ならストアブログじゃなくてWind Band Pressで出したほうがいいな」という内容だったので、今日はストアブログからそのまま持ってきます。(アイキャッチもブログと一緒です)

以下、ストアブログより。


今週あたりから?来週かな?ちょっとわからないですけど、学校(小学校~大学くらい)の吹奏楽部では「新入生勧誘活動」が始まる頃ですね。

色々と創意工夫して頑張ってもらって、多くの仲間が新しく増えたら良いなあと思います。

会社も部活もそうなんですけれど、「中にいるとわからないこと、見えなくなること」ってすごく多いので、あらためて客観的に「うちの部活ってどう見えるのかな」「この勧誘活動計画どおりにやった場合にどう見えるのかな」ということも考えてみると良いのかなと思います。他の部活の友人や、部活に入っていない友人などに「どんな印象?」とか「これってどう見える?」とか聞いてみるのが良いですね。

僕個人の考えですが、基本的に吹奏楽部というのは「うるさい」です。他の部活も人が集まれば校内ではうるさく感じるかもしれませんが・・・。

僕は近所に学校があるところに住んでいたことがありますが、吹奏楽部の音だけが空にのって部屋まで届くんですよね。運動部のワーワーという声は部屋にいる分にはほとんど聞こえません。もちろん学校に近づけば聞こえるんでしょうけどね。

僕は吹奏楽やってた身ですから「青春だねえ」と思えるのですが、地域住民からすると「ブラバン」は「うるさい」部活。そんな感じじゃないでしょうか。

吹奏楽部だからといって他の部活動とくらべて何か特別ということもないので、校内で演奏するにしても他の部活動の勧誘への配慮は必要ですし、もちろん近くにマンションなんかがある場合は屋外演奏はなるべく控えたほうが良いですよね。学校に苦情が来ますからね。

そうなると音楽室とか防音壁のあるところで演奏するくらいしかないんですが、なかなかその学校そのものが初めての新入生にとっては音楽室までは心理的に入りづらいかもしれませんね。

最終的に「入部してもらう」ことから逆算して、どんな行動をしていけばいいか、と考えて手を打っていくのが良いかなと思います。

例えばですが、入部してもらうためには「入部したい」と思ってもらわないといけませんね。この場合、対象は「経験者」と「初心者」に分かれますよね。それぞれに「入部したい」と思ってもらえるような、それぞれに合わせた仕掛けが必要です。

いずれにしても「この部活に入れば学校生活が楽しくなる」という期待を持ってもらわないといけません。何が楽しいかは人それぞれなので、みなさん自身が部活を通して楽しかったことを伝えていければいいのかなと思います。

口伝でも良いのですが、いまは動画の時代なので、普段から動画を撮影しておいて、1年間の楽しさが伝わるような、部活の雰囲気が伝わるようなドキュメンタリーを作っておくのも良いですよね。スマホの動画で十分だと思うので(編集が大変だけど)。

それをどこかのサーバーに一般公開しないようにアップロードして、動画へのリンクをQRコードにして、新入生に配ったりすれば、音楽室に来れなかった新入生も家でゆっくり見てくれるかもしれませんよね。

これは今年の勧誘活動には間に合わないかもしれませんが、来年の勧誘活動には使えると思うので、さっそく今日からカメラを回しておくと良いと思います。

特に「経験者」の場合、吹奏楽そのものの感じはわかっているので、楽器や吹奏楽のことよりも「この部活の人たちはどんな雰囲気なんだろう」ということのほうが重要です。

動画もあんまり長いと飽きるので、主な活動と雰囲気を伝えるようにカットして15-30分くらいにまとめられたら良いんじゃないでしょうか。

今すぐ、今年の勧誘に何か映像を使うというのであれば、例えば音楽室が他の音楽部と共用で、使える時間が限られているのであれば、部室にDVDプレーヤーなどを置いて、コンクールや定期演奏会の映像をリピートで流しっぱなしにしておく(部室に来た人はいつでも演奏映像が見られる)というのもありかなと思います。

興味を持ってもらうためには、接点と切り口をいかに多く用意できるかだと思うので、新入生がよく通る場所であったり、行動のパターンであったりを把握して、そこに「吹奏楽部に見学に来てね」というメッセージが伝わるような仕掛けをしていくのが良いのですが、これも他の部活動との兼ね合いもあるので、うざったくならない程度で。

初心者に即効性がありそうなのは楽器体験だと思うので、時間を決めて、楽器体験の時間に誘導したいところですね。

とまあ、色々とアイディアは出てくると思うのですが、逆算していくと、行き着く先に「地域社会にその部活が認知されているかどうか、受容されているかどうか、需要があるか」ということになっていくかなと思います。

地域社会にその部活がすでに溶け込んでいれば、地域のイベントなどで演奏を何度も聴いて「あそこの吹奏楽部に入りたい」と思って志望校を選んだり、入学してくることもあるでしょう。

吹奏楽人口を増やす、ということは、親御さんや聴き手も含めて、そういうことだと思うんです。その中から演奏人口が生まれてくる。

他の活動、例えば手芸部でも合唱部でもバスケ部でも良いのですが、そっちに行く予定だった人を吹奏楽部に引っ張らないといけないわけですよね。

そのためには一朝一夕では足りないと思うんです。日頃から、コンクールだけではなく、学校との付き合い方、地域社会との関わり方を考えて、地域に「あそこの学校といえば吹奏楽部」というくらい浸透したいところです。良い意味で。

別に普段から例えば月に1回とか、学校さえ許可してくれれば、地域のこどもを呼んで楽器体験会をやったって良いですよね。

地域向けのミニ演奏会もたくさんやっても良いかもしない。

「地域」をテーマにすると、勧誘とはまた違ったアイディアがたくさん出てくると思います。

今はひとまず目の前の新入生勧誘が優先課題になるとは思いますが、来年度以降の勧誘活動もすでに始まっていると考えて、動画や写真など記録を取り始めるとか、年間のイベントを見直すとか、やれることをやってみてはいかがでしょうか。

先生は本当にめちゃくちゃ忙しいので、先生が全部やるのは無理でしょう。生徒に任せてみましょう。表に出す前のチェックは先生がやったほうが良いと思いますけどね。

その時にキーとなってくるのが「地域社会との関係」ということになります。その地域の中で「吹奏楽部予備軍」「吹奏楽に理解のある大人」を増やさないと、来年度の勧誘も難しくなってしまいます。

今年の勧誘活動ももちろん大事なのですが、毎年若年層の人口が減っていく国なので、今後のことを考えると、地域社会との関係がキーになるんじゃないかな、と考えたりしました。

今年は今年でなるべく多くの新入生に「魅力的」と感じてもらえるように頑張るとして、今後の地域社会との関係についても考えてみてほしいなと思った本日です。

ひとまず今年、楽しい一年間になることを祈っています。

 


以上、今日の記事はイレギュラーでストアブログから引っ張ってきました。

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